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ルルのエッセイ


by rurucafe

めぐる。

駅で、久しぶりの友達を見かけた。
一度は通り過ぎたのに、視界の隅に気になる陰が残っていた。それが、「彼」だった。

一時期していたアルバイトで知り合った子。
手先が器用で、心配りが細やかで、おもしろい、そしていつもバニラの香りをさせていた彼。
お互い忙しくて、もうかれこれ2年いや・・・それ以上会ってなかった。

懐かしい。
家族のお見舞いの帰り、そう淡々と話す口調は昔と変わってなかった。

突然、友達から連絡。
ここ半年・・・いや一年くらいメールが途絶えていた彼女。
ちょっと前に、元気かな、そんなふうに頭にふと浮かんだ顔。
懐かしかった。

ワタシに会いたいというくらいだから、「がんばんなよ!」って大声で笑って欲しいのかと思った。
でも実際会って話したら、彼女の真意はちがうとこにあるようだった。図りかねた。
結局、「いいんだよ、そのままが」そんなふうに言葉を結んだ気がする。
彼女がまるで、そう言って欲しいように見えた。ワタシにそう言わせる仕草をしているようだった。

人と人が会う。
そんなことは日常茶飯事。でも、一生のうちで出会える人は一握り。そして、一瞬一瞬で素晴らしいかどうかなんてそのまた一握り。
ふと浮かんだ顔、ふとすれ違う肩、笑顔、仕草。
何か意味があると思う、何かワタシに訴えかけてくる。
ワタシはそれに・・・応えられているのだろうか。

めぐる。_f0011738_21195760.jpg

by rurucafe | 2007-05-31 21:20