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ルルのエッセイ


by rurucafe

表現するということ

最近、個展を開きました。
自分にとって、その出発点はただ「やりたい」という気持ちだけでした。
今思えば、何もわからない素人なのに、かなり浅はかだったのですが、一度ぱっと思いついたら、やってみたいという気持ちのほうが強くなってしまうほうなので、今回もその気持ちに従って、結局開催にたどり着くことができました。

緊張したのもつかの間で、準備期間はとにかく仕上げなくてはいけないということのほうが強く、ひたすらに進まない自分の要領の悪さをのろいながら、一生懸命走りました。

新たに発見したこともあったし、自分は表現者としてまだまだ未熟なのだとも思いましたし、友人たちが時間を作って足を運んでくれたことにとても感動しました。

いろいろ思うことがある中で、みんながワタシにくれた言葉ひとつひとつを取り上げてみても、実にさまざまな想いが見え隠れしているのだと感激しました。
ワタシもブログなどでよく映画評や書評などを書き連ねていますが、それはワタシの言葉であって、本当に作者がそのように思ったのかということはお会いでもしない限り一生わかることはありません。
その作品をいったん自分の中に取り入れ、そして感じることで、考えさせられたり気持ちが動いたり、そういうことがおこるということなのです。

今回も詩をいくつか発表していて、とても前向きな気持ちになったという言葉もあれば、じんと来たという言葉もあり、それぞれみなさんの心の中にある私の作品はワタシのもののようで実はすでにそうでないのかもしれないなと思いました。作品を発表するということはそういうことなのだなぁと。

最近、「静かな爆弾」という小説を読みました。
とても静かにストーリーが流れていくのですが、とても難解なお話でした。偶然にも、同じくして、表現することを実感していたので、この話はとても心に響きました。

解釈がとても難しく、そして主人公は伝えるということ、自分がどこかで安心し信用してしまっている何かに疑問を持っている、改めて「発信していく」ことの難しさを考えましたし、自分でどうこの物語に向き合えばいいのか悩めました。

まだ答えは出ていないのですが、これまでもそれほど表現することや人とコミュニケーションをとることが苦痛でなかったので、程よく鈍感だったのが幸いしたのかもしれないとは思いました。敏感に反応しすぎると、発信することはとたんにできなくなります。あらゆる人のことを考える「思いやり」は必要だと思いますが、敏感になりすぎるということはそれとはまた別のことです。

何がいいのか、何を選ぶのか、自分の欲望に実にシンプルにいけば、答を探すのなんて簡単なのに、いつの間にかいろいろ尾ひれがついて、欲望に忠実というよりは、生きやすいほうを選んでいっているかもしれない。

これをしたほうがいい。

そんなことでいろんなことを選んできたのかもしれない。「したい」のではなく「したほうがいい」。誰かの顔色を見ている、何かの評価を気にしている。

そこで、ふと気づいて自分の欲望のままの答えを出すことができたときに、吹っ切れることができるのかもしれないですね。
でもやっぱりそこで、それがいいのかどうか・・・自分の中だけで答えを出すのもこれまた危険だったりします。

表現するということ_f0011738_1956029.jpg

# by rurucafe | 2008-03-28 19:57 | エッセイ

地を這う

幸せの形をしていても、果たしてそれがほんものかどうかわからない

甘い甘い記憶の中で色あせてしまったのか
がらんどうの中、夢を見ていたのか

過ぎてしまえば、そこはただの過去の場所
そこに何があっても、今には響かない

夢の中に身を置けばあの日には帰れるのかもしれない
でも、手持ちのカードはいつも同じまま、やがては風化してしまう

いつかの夢ではなく、オモテもウラも存在する今という世界

そこに見える「ほんもの」の集まりが
次につながる幸せになっていく

地を這う_f0011738_035452.jpg

# by rurucafe | 2008-03-26 00:04

欲望の狭間

自分のやりたいこと。

続けてること。
誰かに言われなくても、頼まれなくてもしてしまうこと。

人から好きだよね、と言われること。
知らずにわくわくしていること。

そんなものが一つでもあれば、
人は幸せでいられるんだよね、と言う。

でも、やっぱり不安がいっぱい。

したいことしてる時も、
好きなことできてる時も。

これが本当にしたいことなんだろうか。
この形が、全てなんだろうか。

ただ1人、迷走する暗闇の中で、さまよう心がある。

でも、そんな中でも。

やらなくてはいけないことや、絶対に必要なことの中に、
やらなくてもいいこと、誰からも必要とされてないだろうことを
必死で入れこもうとしている自分がいる。

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# by rurucafe | 2008-03-23 00:51

ふりはば

楽しいときに、淋しい気持ちが胸に浮かんできたり。
独りのときにちょっと微笑んでみたり。
幸せなときに、苦しいことを考えたり。

どこかでいつも足したり引いたりしている。
自分の中の、「なんてことない」とこに、なぜか合わせようとしている。

楽しいときに、ぎゅっと上がってみたり。
淋しいときに、思い切り泣けたり、
苦しいときに、気負わずに弱音を吐いたり。

そんなことを恐れている、自分の中のつまらない「ものさし」がある。

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# by rurucafe | 2008-03-15 00:54

いま、あらためて

こちらのブログは、結構スローペースで更新しています。
今回の「エコトバ展」にて、紹介していますので、それをご覧になって最近になってこちらに足を運んでくれている方がいらっしゃったら、どうぞご承知ください。

一応エッセイということなのですが、日ごろ思っているようなことですとか、ちょっと奥まったような事柄については、こちらに書き綴っていきます。
思いついたら・・・ということに自分の中でしていますので、更新が頻繁でないかもしれませんが、言葉と時には写真を楽しんでいただければと思ってます。

小さなファイルを個展では置かせていただきましたが、その中の言葉がおもにこちらで書いたものになっています。
少数の方にはなりますが、楽しみにしてくれている友人もいるので、ワタシのつぶやきにお付き合いいただければうれしいです。

さて。

先日、久しぶりに長電話というものをしました。
ひところは、学校で顔を合わせている友達と帰ってからも電話でおしゃべりなんて日常茶飯事でしたし、テスト前ともなると何人かの友達に問題の答えを聞いたり、励ましあったり・・・と電話で話すことはごく当たり前のように身近にありましたが、最近はすっかりメールにその地位を奪われて、指先でおしゃべりが定番です。

でも、ワタシのように調子が出てくるとマシンガントークになってしまうものからすれば慣れてきたとはいえ、指先トークが歯がゆいときもあります。
会ってお話するのが一番ですが、なかなかそうもいかない大人の事情。
ということで、携帯電話の長電話とあいなりました。
お友達からけてきてくれたのですが、ひさしぶりにガールズトークしました。ワタシの携帯の充電が切れたくらい(笑)

内容は結構ディープなものでしたが(大人になればいろいろあるもの)、それを吹き飛ばさんばかりの「張り」と「勢い」のある会話だったなぁとわれながら思いました。
いつも明るくてたくましくて楽しい友達。ワタシとの電話でいろんなことが晴れた、とは思えないけど、女子には女子の、計り知れない悩みや思いがあるってもの。

分かち合おうよ、いろいろとさ。
一緒に悩んで行こう。

何かにぱっと答えが出せる人なんていない・・・いつも悩んだり、考えたりいろいろ寄り道しながら、何とか前を向いていく。そんな年頃です、今。


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# by rurucafe | 2008-03-12 18:43