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ルルのエッセイ


by rurucafe

輝かしい、あした

昨日、中学時代の同級生達と集まった。
3年A組。先生とも生徒同士もとても仲が良かったクラスだったので、同窓会も何度かやっているし、そのどれもの出席率が割といいと思う。

今回は少し小さな規模で集まったのだけど、そのうちに何人かが加わって結局プチ同窓会みたいな感じになった。でも来月にはまた本域のクラス会を開催するらしい。とても楽しみ。

その中でひとつ、クラスの人数の話になったときに、「一人減っちゃったんだよね」と誰かがぽつり。クラスの人の安否を気遣うような年齢ではないけれど、でもお互いに離れている今何があってもおかしくはない。

akeちゃん、去年の9月にこの世を去っていた。しかも自分の手で人生の幕を引いていた。

学生時代にとくに込み入った話をした仲でもなかったし、その後遊んだ記憶なんかもないけれど、とても芯の強い、美しい子だという印象があった。でも、その話を聞いたときにその子のはかなげな表情が浮かんで、理由は全くわからないけれどその子の最期を想像できる気がした。でもみんなの印象は「そんなことするような子には見えなかったし、わからなかった」ということだった。きっとワタシはその子のことをあまりよく理解していなかったのだと思う。

akeちゃんは結婚をしていて、年上のダンナ様と今小学校3年生と1年生の子供がいた。
数年前から神経を患っていて、病院に通っていた。でも「よくなったんだよー」と出会った友人に言うほどに回復していた・・・かに見えていた。

その直後の死。
先生はお葬式に行ったらしい。母親が見てられないくらい可哀想だったと言っていた。

正直、女性の自殺というのは追い求めすぎて・・・とか孤独に悩んで・・・とか、独身女性のイメージがあった。子供を産めば、みんなそれぞれにお母さんらしくなってきて、守るものがあるからこそ強くなる・・・と勝手に思っていた。この子のために、と心を鬼にできるものなのだと感じていた。

でも彼女は違った。お腹を痛めた子供であろうに、これからの成長を一番楽しめる時期だろうに、その全てをも捨てて得たかった最期。
ふと、何年も前から精神的に不安定で病院通いをしている友達を思い浮かべた。大丈夫だろうか。ふと不安になる。彼女とはもう7年ほど口をきいていないし、顔を会わせてもいない。対人恐怖症らしく、人に会えない。時折近況を聞くのは彼女の母親からで、その母親もとても不安で眠れなくなるときがあるらしい。
精神的に病んでいて、それを吹っ切ったように少し元気になったときが一番怖い時なのだそうだ。生きるチカラが湧くのと同じような作用で、死をやり遂げるチカラがわいてしまう。
皮肉なものだ。元気になるのが、そんなにいいことでもないらしいなんて、どこに向かっていけば救いはあるのだろうかと思う。

中学時代の友人とは、楽しく会を終えたのだけど、akeちゃんのことはずっとひっかかっている。自分を残して逝ってしまった親を子供はどう受け入れていくのか・・・そんなことを考えながら、岐路につく。
自分も嫌な事も、不安なことも、ひどいなと思う事も、めちゃくちゃ腹が立つようなこともいっはいいっぱいあるけれど、死というエネルギーを溜め込んでしまうことはなかったように思う。これから何があるかはわからないけれど、現時点でのワタシの思いはとてもショックだということ。
でも、人の心の中というのは本当に闇の中だなとも、思う。
そして大切な隣の人のことを見失ったり、見過ごしたりしてはだめなんだと、思う。
by rurucafe | 2006-03-31 22:13